危機感
先日ある友達と飲む機会があり、その席でいろいろと話していたのだけれど、そのとき思ったのが「知識・技術の伝承」という話だった。鉄道趣味における知識の伝承とか、製造業における技術の伝承とか、本来「目で見て勉強して盗む知識・技術」を伝える人材がいないのね。そういった様々なものを、そろそろ活字にして残していかないと難しい時代になったのかなあと危機感を持ったのだった。
15年前に友人とミニコミを発行していたとき、他に同じようなミニコミを発行している団体は多いはずなのにそれをまとめて保管している団体がないということがあった。最終的にミニコミを専門に収集している「住民図書館」(現在は閉館)があることがわかったのだが、そこにたどり着くまでには相当な時間を要した。「住民図書館」の理想としては全国のミニコミを収集してデータベース化し、さらにそれらを誰でも閲覧できるようにするということが掲げられていたのだが、何しろ当時は現在みたいにPCが普及してなくて、インターネットという言葉もない時代。当時でさえ収集したミニコミが山のように積まれていて整理でききれなかったようだから、その整理から始めるためには相当な苦労が予想できるだけにそれができなくて、結局挫折せざるを得なかったという状態だった。まあ幸いにもそれらの膨大な資料は某大学に引き取られて、今は整理もされていると思うのだけれど。
昨年だったか、コミックマーケット準備会の米沢代表が亡くなったとき、これまでの即売会でサンプルとして参加サークルが提出した同人誌を引き取って展示する記念館が作られることが決まった。だがミニコミにしろ同人誌にしろ、他のものを含めて口頭でしか伝えられていない知識や技術が山ほどある。製造業における職人技なんかはまさしく「見て覚えるもの」だったし、そもそもそういう技術があることすらわからないのだ。まあ資料としてまとめるのには相当難しいものがあるのだが。
まあその友達との間にそういう共通認識がある以上は、資料をデータベース化するくらいはお手伝いできるのかなと思う。とりあえずは某所より引き取ってきた雑誌の中身をスキャンして電子データ化するところまではやっておいたほうがいいのかな。
さて、先月より問題が発生して精神的にやばくなっている件だが、とりあえず友好的に解決に向かえるような道筋を立て始めた。こう着状態のまま過ごすのもお互い悪いことだし、今回はサークル全体の問題であって個人攻撃することではないのだ。今度の6月にはサークルの公開イベントもある。正直問題を抱えたままイベントの準備など集中的に、また会員相互で協力し合ってできるものではなかろう。うちとしても問題は長引かせたくないし、ここらでひとつ膝を突き合わせて直接話すことでお互いの認識を深め合っていければいいのかなと思う。別にサークルの各個人に対して嫌っているわけではないから、また仲良くやっていきたいというのが本音なのかな。
正直いろんなことに危機感を持っている自分がある意味悲しい。今後はそういう人脈作りを進めたいよね。できるかどうかってのはまた難しい問題なのだけれど。
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