派遣切り

 去年のアメリカ発の金融不安から仕事量が減り、いわゆる「派遣切り」が問題になっている。で派遣従業員は雇用を守ろうと派遣先の企業にいろいろと訴えていると報道されているのだが、このところちょっと思っているのが「なぜ派遣従業員が派遣先を訴えているのか」ということである。
 去年の一時期自分も日雇い派遣で働いていたからわかるのだが、派遣の契約って派遣会社と相手先の企業で契約を結び、その中で人員を整理するものだし、派遣従業員は派遣「元」会社との契約であって派遣「先」会社との契約ではないのだ。そういう「契約の基本」というものをマスコミは一切報道せず、派遣先企業のみを攻撃している。それって何かおかしくないかな?
 友達が数年前、某派遣会社の営業として働いていたことがあって、入社の経緯からの一部始終を聞いたことがあったのだが、それはもう悲惨なものだったらしい。平日は会社に泊まりこみし、登録社員の急な休みで対応しきれないときは自分で派遣先に行って対処したこともあったとか。そういう中で結論として「派遣会社は「人」を「物」としてしか扱っていない」とし、自分の理想に合わないとして退社したのだが、今思うとそれは正解だったのかもしれない。
 もちろん相手先企業にも責任がないとは言わない。しかし物としてしか扱わないような派遣会社にも問題があるのではないだろうか。自分が今の会社に就職する前に特定派遣企業の2次面接があり、相手先企業での就業場所が名古屋で2~3年いてほしいような話をしていたのだが、その帰り道で担当者から「1年くらいでこっち(地元)に戻すから」といわれた。仕事内容からそんな時間でシステムが確立するとは思えなかったが、それを聞いて「結局自分も「物」のひとつに過ぎないんだなあ」と思ったのだ。その瞬間その特定派遣企業で働くという選択肢がなくなったなあ。正直それも今思うと正解だったのかもしれない。
 しかし本当に仕事量が減ってる。うちの部署で仕事がないとすると生産現場はもっと大変なことになるのではないか。そういうときこそ製品を売る努力が必要なのかもしれない。

この投稿へのコメント

コメントはありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。

トラックバック URL